建築家とは
建築家とは常に独立した立場で建築主の側に立って建物の設計及び監理を行います。
現在の日本の法律では建築士であればどのような組織や立場にいても建物の設計を行うことが出来ます。
業務は建築主の意向にそって進めることになります。建築主はエンドユーザーとは限りません。
利益を追求する企業や建設会社が建築主の場合があります。建築士として法律を破るのは論外ですが、法律で許される範囲の中で建築主や上司と意見が分かれたとき、その意思に背いてまで、エンドユーザーの利益を護ることが確実に出来ると言い切れるでしょうか。建設会社やデベロッパーの組織の一員として業務をしたり、或いはそこから下請けとして業務を受注すると独立性は担保できなくなります。
建築家と称されるには一級建築士資格のように技術者資格を持っているのは当然ですが、
それ以外に高い芸術性と倫理性が求められています。
そのために自ら継続的職能開発(CPD)を課し、常に自己研鑽に努めています。
建築家は建築主の利益を優先して考えますが、何よりまして社会性を大切にします。地域の景観を大切にします。
建築主の意向を踏まえたうえで公益性との兼ね合い融合を図ります。
8つの心がけ
建築家は、建て主さんの希望や生活習慣、建設地の状況、環境などをしっかりチェックした上で設計に入ります。建物を使う方、住む方の健康や快適さを考えます。
建物を建てるにあたって、さまざまな法規制や、法律だけでは解決できないご近所との問題などがあります。建築家は建て主さんの身になってこれらの問題に配慮します。
建設会社から独立した立場で、建設会社から出された見積書をチェックしたり、建物そのものにかかる費用から、実際に使用してからかかる費用まで、経済性の問題を考えます。
建物への夢や希望をどんなカタチにするか、いかにオリジナリティのある空間を創造するか、建物という舞台で生まれるドラマを演出します。
建築家は、地域社会のよりよい環境づくりをめざし、建て主さんはもちろん、市民や行政などにも働きかけたりしています。建物の街との調和、自然との融合を考えます。
現場へおもむき、設計図どおりに工事が行われているかどうかを監理します。建設会社に属さないからこそ、品質管理なども厳しくチェックできるのです。
年月とともに変化する建物を使う方、住む方の声を聞き、快適に過ごすためのアドバイスからアフターケアまでしっかりフォローします。
高齢者や障害をかかえた方と家族が日常支障なく生活できるような住宅や施設を提案します。改修についても状況に対応し、将来をも見据えた適切なアドバイスをいたします。